スカイ・クロラを観てきた

のでネタバレしながら感想を書きます。『スカイ・クロラ』をこれから観に行く人へ(特に濃いアニメファンの人!)-囚人022の避難所-を読ませてもらったので事前知識ゼロで行きました。ただ自分の中で未解消な点も多いし、レイトショーで眠かったので昼間にもう一度観に行きたいと思います。

初っ端「太陽が眩しかったから」でニヤニヤ。
終盤で三ツ矢が投げかけるのはどうして生きているのか、生かされているのかという高尚かつチープなテーマ。それを受けた函南は草薙に対し、死なず生きて変えろと言う。そして彼が去った後も半永久の戦争がまた訪れる。死と隣り合わせの非日常がキルドレという永遠に続く日常に乗っかっている。そんな状況に自分が置かれたら三ツ矢よりもっと酷いことになってしまうだろう。ただそうなったとして日常は続くんですが。
押井守はこの映画は若者へのメッセージだと言ったみたいです。僕にはちょっとスケールが大きすぎたかもしれません。基地を襲撃されたときに草薙が本気で怒ったのは仕事だから?それとも生への執着なのか?はたまたこのアクシデントで死ねなかったことへの照れ隠しなのか。まさかあのダックスフントみたいな犬もキルドレ?だったらどんなメタファー?そんなことないよただの犬だよ押犬だよ。とか、大きすぎたばかりに余計なことばかり考えてしまいました。
映像に関して。僕がアニメを見る際の関心事の一つとしては3DCGとそれ以外がどれだけマッチしているかがあります。これによって世界に引き込まれる度合いが全く違うからです。TVアニメではどうしても3DCGが浮いてしまっていてがっかりということも多いです。劇場アニメでもヱヴァ序のラミエルは僕の目にするところではなかなかの高評価だったのですが、不自然さが先に見受けられてしまい完全に融合しているとは感じ得ませんでした。逆にTVアニメでも攻殻S.A.C.の戦車やトレーラーなんかは好きです。そしてこの映画終盤の離陸シーン、水彩チックな空と草原を背景に今までに見たことのないような3DCGの戦闘機が飛び立っていく様は、これが次世代アニメのひとつの指標になっていったりするのかなあと感心。それほどすごいと思える3DCGでした。IG独特?の人間の各々の動作、何気ない歩行や起立着席なんかがいちいち小憎らしいところも健在。

「もしかしてあなたが函南?なんで答えないの?」「聞かれなかったから」こういうのでニヤニヤできる僕みたいな慢性中二病患者にはそこそこ楽しめる作品だと思います。